おーなり由子さんの詩集より。
ゆびとつめ
こんなに ちいさいゆびに つめが
こんなに ちいさい耳のなかが 鍾乳洞のようにうねって
こんなに ちいさい鼻が りっぱに はなづまり
こんなに ちいさいひざこぞうが きちんとおれて
こんなに ちいさいおしりが ちゃあんとわれてるよ
にんげんは
きれいで
なんと ていねいにつくられた
いきものか
まっしろい陶器のような白目は
ひかりをうつし
黒目のなかには
きみに 見とれる
とうさんと かあさん
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